ジャンボタニシが田んぼに発生して困っている。効果的な駆除方法について知りたい。
上記の悩みを解決します。
今回は、驚異的な繫殖力や適応力を持つジャンボタニシを効率的に駆除する方法をまとめてみました。
ジャンボタニシの被害に悩んでいる人は、この記事を読み、ジャンボタニシの駆除に役立ててください。
ジャンボタニシを効果的に駆除する5つの方法
ジャンボタニシの効果的な駆除方法は以下の通りです。
- 石灰窒素の散布
- 薬剤の散布
- 水路からの侵入防止
- 罠の使用
- 天敵の利用
それでは順に解説していきます。
石灰窒素の散布
ジャンボタニシの被害を減らすには、石灰窒素が効果的です。
石灰窒素を散布すると、主成分のカルシウムシアナミドが水中でカルシウムとシアナミドに分解し、シアナミドが防除効果を発揮します。
また、秋に石灰窒素をまくと、稲わらの腐熱促進やノビエの休眠覚醒にも役立ちます。
稲わらを腐熟させると、土壌が保温されなくなり、ジャンボタニシが越冬しにくくなる環境ができます。
薬剤の散布
農薬の散布によるジャンボタニシの駆除も可能です。
田植えの前や後に水位を低くして薬剤をまくと、被害を減らすことができます。
ジャンボタニシの駆除には、スクミノンが効果的です。
ジャンボタニシとは、通称でスクミリンゴガイとも呼ばれる、水稲の重要な害虫です。このスクミリンゴガイに対して、スクミノンという農薬が高い誘殺効果を示します123.
スクミノンはメタアルデヒドを有効成分としたベイト剤で、スクミリンゴガイが薬剤を摂取して体内に吸収されることで効果が発揮されます。
散布すると、以下の効果が発揮されます。
- 急速な麻痺
- 水稲への被害抑制
- 誘引性
- 即効性
- 安全性
- 魚介類への影響が少ない
スクミノンは、稲苗が柔らかい時期に被害を受けやすいので、移植栽培では移植直後から2週間以内、直播栽培では播種後から1ヵ月以内に防除する必要があります。
全面的に均等に散布するのが基本ですが、水口の周辺や深水になるところは被害が多くなる傾向があるので、そこだけは規定量の範囲で多めに散布することをおすすめします。
注意事項
- スクミリンゴガイは稲苗が柔らかい時期に被害を与えるので、種まきや移植の後、被害が出る前に散布してください。
- 散布した後は7日間、水を落としたり流したりしないでください。
- 水田以外では絶対に使わないでください。
- スクミノンを使うときは、量や時期や方法に気をつけて、初めて使うなら病害虫防除所などの関係機関から指導を受けることがおすすめです。
水路からの侵入防止
ジャンボタニシは陸上でも水中でも活動できるので、水中への侵入を防ぐことが重要!
外来種としてのジャンボタニシの侵入を防ぐには、まず外からの侵入をできる限り阻止することが必要です。
ジャンボタニシは移動能力が高く、よく移動するといわれているので、田んぼに水を入れるときは注意しましょう。
ジャンボタニシが水田に侵入するのを防ぐためには、取水口や排水口にネットや金網を設置すると効果的です。
罠の使用
ジャンボタニシが生息する田んぼに罠を設置し、物理的に駆除します。
ペットボトルとタケノコで簡単に捕獲することが可能だそうです。
詳細はこちらのブログで解説していますので、チェックしてみてください。
ジャンボタニシの駆除、ペットボトルとタケノコで簡単に捕獲する方法 (matsusakaaaano.com)
天敵の利用
ジャンボタニシの天敵を利用するという手段も考えられます。
天敵を導入すれば、自然の均衡を維持しながら被害を減らすことができます。
日本ではすっぽんやアヒル、アイガモなどが挙げられます。
ただし、安易に天敵を導入してしまうと、収穫に貢献する有益な生き物も一緒に排除してしまうことがあるので要注意です。
マングースの件とかありますからね。
特にアイガモは昔から農業に利用されてきたため、導入しやすいでしょう。
ジャンボタニシの卵の駆除
ジャンボタニシの卵を駆除する場合は、へらを使って水の中に落としましょう。
なぜなら、ジャンボタニシの卵は、水の中では孵化することはできないからです。
ジャンボタニシの卵は鮮やかなピンク色で非常に見つけやすい色をしているので、見つけ次第駆除しましょう。
まとめ
今回紹介したジャンボタニシの駆除方法は以下の通りです。
- 石灰窒素の散布
- 薬剤の散布
- 水路からの侵入防止
- 罠の使用
- 天敵の利用
ジャンボタニシは、驚異的な繫殖力により、一度定着してしまうと、根絶が非常に困難になります。
なので、これらの駆除方法を駆使して、ジャンボタニシをあなたの田んぼから駆逐しましょう!
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