生物の知識を活かした仕事をしたい!生物の知識を活かした仕事をするなら、やっぱり研究者かな。研究職に就くためには、生物学部でたくさん経験を積むべきだよね?
そんな甘っちょろい考えで生物学部を選んじゃ駄目だよ!
小さい頃、生き物が好きで図鑑ばかり読んできたアナタ。
今まで学んできた生き物の知識を活かし、研究職で活躍したいと思っているでしょう。
そのために、バイオ専攻を選んだ方は多いはず。
残念ながら、あなたが生物学部に進学し、研究職に就いて活躍するという幻想は今すぐ捨てるべきです。
なぜなら、研究職に就職できる可能性はほぼなく、非正規雇用になって生活が安定しなくなるからです。
本記事では、生物学部の修士課程を修了した(留年なし)私が、生物学部の就職先が悲惨であるという理由を解説します。
本記事ではこれらの疑問を解決できます。
- 生物学部の就職先が悲惨な理由
- 生物学部の闇とは何か?
- 生物学部の学生は今後どうすべきか
私も就活時には、希望の仕事に就けなくてめちゃくちゃ苦労しました!就活で地獄を見たエピソードを知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。
バイオ系で研究職を目指すのはほぼ無理ゲー!
結論から述べますと、バイオ系で研究職を目指すのは、ほぼ無理ゲーです。
なぜなら、研究職は競争が激しいレッドオーシャンだからです。
生物系の学生が主に目指す企業は、製薬会社や食品会社の研究職ですが、どちらも強力なライバルが存在します。
製薬会社の研究職は、一般的に薬学部出身者が多く、これは製薬企業の性質からも理解できることです。
しかしながら、薬学部出身者であっても、製薬研究の内定を得るのは容易ではありません。
多くの場合、MR(医薬品情報担当者)になる人が多い実態があります。
現在、薬品の製造は生物による手法ではなく、主に化学の有機合成に依存しています。
そのため、化学や薬学の専門知識を持つ者以外の採用は難しい状況です。
食品業界はどうなの?
残念ながら、そちらも厳しいですね。
確かに、農芸化学を専攻していれば若干有利です。
しかし、採用枠には農学部や化学、バイオなどの出身者が競合します。
したがって、こちらも非常に競争が激しい状況です。
プロセス職に関しては、機械工学や電気工学の専門家が主役です。
よって、バイオ関連の専門家の需要は比較的少ないです。
一部の学生は製薬業界に進むこともありますが、旧帝大クラスでも学科ごとに数人程度というのが一般的です。
バイオ系は就職活動にも苦労する
研究職が無理なら他の業種に就職すればいいという声もありますが、そう簡単ではありません。
なぜなら、バイオ系は重要のあるスキルを身に着けていない人が多いからです。
就職エージェントで仕事を紹介してもらう際、独立系のSEなどを紹介される傾向があります。
確かに、IT系の企業も大きな市場です。
ただし、IT業界は未経験でもIT企業に入社できるとはいえ、情報分野を学んできた学生に大きな遅れを取ることになります。
従って、何のスキルがない無能バイオ系は、キャリア形成に苦労することは必然なのです。
なぜバイオ系はやめとけと言われる理由はこちらの記事でも詳しく解説しています。
バイオ系の博士課程はやめとけ
一般的に企業の研究職を目指すなら、博士課程には行かず、修士課程を修了するのが最適だと言われています。
なぜなら、博士課程に進むと、進路の選択肢が大幅に限られてしまうからです。
博士の先輩がマイナビを使ったら、紹介される企業がほとんどなかったそうです。
それでも、子供が研究に強い興味を持ち、博士課程を希望する場合もあるでしょう。
また、一部では、教授のパワハラにより、博士課程に進まざるを得ないケースも見られます。
博士課程は通常3年間ですが、優秀な学生であれば2年以内に卒業できる可能性もあります。
ただし、論文提出が遅れると卒業も遅れることがあり、特にバイオ関連では留年者が多い傾向にあります。
留年すると学費が増加するため、負担も大きくなります。
修士課程までに実績や能力がある場合、学振特別研究員に選ばれることがあり、2〜3年間生活費の支援を受けながら研究が可能です。
ただし、選考は非常に厳しく、分野によっては合格率が10%〜30%程度。
そのため、十分な実績や能力がない場合、無理に博士課程に進むより、就職を選ぶことをおすすめします。
実際、博士課程修了者のうち定職に就けるのは約70%で、その中の約20%は非正規雇用です。
さらに、文部科学省のデータでは、約10%が「その他」のカテゴリに分類されており、進学以外にも行方不明や消息不明のケースが含まれています。
特に、文系の博士課程修了者はさらに厳しい状況に直面します。
そのため、明確なキャリアビジョンがない限り、博士課程に進むのはおすすめできません。
まとめ
今回は、バイオ系を安易に選ぶべきではない理由について解説しました。
バイオテクノロジーやライフサイエンスの分野は、就職活動において競争力が低く、特に研究職としては不利とされています。
食品メーカーでは生物工学や分析化学、製薬メーカーでは薬学や有機化学、化学メーカーでは化学の知識が重視されるため、バイオ専攻は企業の実務に直結しづらく、数学や化学の知識が不足していることが弱点となっているのです。
バイオに興味を持つ場合、生物工学や分析化学など幅広い知識を学べる学部を選ぶことが推奨されます。
また、研究室での生活は過酷で、徹夜の研究や休暇が少ない環境が続くため、健康リスクも高く、メンタル面での負担も大きいです。
成功するためには知力、メンタル、体力すべてが必要です。
もしバイオ系を選ぶ場合は、日々のケアを怠らず、幅広いスキルを身に付ける努力をし、バランスの取れた生活を心がけましょう。
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