大学院生になると、アルバイトについて一度は悩むことになります。
研究や授業で忙しく、学部生のように自由にシフトを入れられるわけでもありません。
そんな中で、まず候補に挙がりやすいのが大学内でできるアルバイトです。
大学構内で完結する仕事であれば、移動の手間がなく、
研究や授業の合間に組み込みやすいという現実的なメリットがあります。
大学内のアルバイトには、実験・研究の補助、オープンキャンパスなどの運営サポート、
そしてTA(ティーチングアシスタント)といった選択肢があります。
私自身も、卵焼きを食べたときの味覚に関する実験や、
オープンキャンパスの運営補助など、いくつかの学内アルバイトを経験しました。
いずれも大学構内で完結するため、研究スケジュールに合わせやすかった記憶があります。
その中でも、特に多くの大学院生が選んでいるのがTAです。
TA(ティーチングアシスタント)とは何か

TA(ティーチングアシスタント)は、大学の講義や演習において、
教員の補助や学生対応を行う大学院生向けのアルバイトです。
多くの大学で制度として整備されており、
研究を続けながら無理なく関われる働き方として位置づけられています。
実際にTAを経験した大学院生からは、
- 体力的な負担が比較的少ない
- 研究生活のリズムを崩しにくい
- 研究や発表に役立つスキルが身につく
といった声を聞くこともあります。
私自身も、TAの仕事を通じて研究に必要なスキルが鍛えられたと感じています。
実験の理解が深まっただけでなく、
実験内容を論理的に説明する力が身についたのは大きな収穫でした。
では、なぜTAは研究と両立しやすいと言われるのでしょうか。
大学構内で完結するため、研究と両立しやすい
TAの業務は基本的に大学構内で行われます。
アルバイトのために別の場所へ移動する必要がなく、
授業や研究の流れの中に自然に組み込みやすい点は大きな利点です。
授業や実験の合間に対応できることも多く、
移動時間に追われないというのは、忙しい大学院生にとって無視できません。
研究に直結するスキルが身につく
TA業務では、学生からの質問に答えたり、
課題や演習内容を整理して説明したりする機会が多くあります。
その過程で、
- 物事を整理する力
- 論理的に伝える力
が自然と鍛えられていきます。
これらは研究発表や論文執筆の場面でも、そのまま役立つスキルです。
また、RA(リサーチアシスタント)として研究補助に関わる場合には、
実験手法やデータ処理など、より実務的な経験を積めることもあります。
研究スケジュールに合わせやすい
TAやRAの業務は、研究室や学期のスケジュールと連動していることが多く、
繁忙期や実験の進捗に応じて調整しやすい傾向があります。
無理にシフトを詰め込む必要がないため、
研究を最優先にしながら長期的に続けやすいと感じる人も多いでしょう。
それでも「TAはやりたくない」と思う理由
一方で、TAに対して否定的な声があるのも事実です。
よく聞くのは、
- 労働のわりに見合わない
- 半ば当然のように頼まれる
- 断りづらい空気がある
といった話です。
そもそもTAはやらなくてもいい仕事です。
雇用契約である以上、使用者(大学)と労働者(大学院生)の合意がなければ成立しません。
無理やりやらされるものではありませんし、
実際、私自身も何度か依頼されたものの、すべて断しています。
中には、
「その時間は自分の講義がある」と伝えたにもかかわらず、
「講義なんて来年取ればいいから」と言われた人も。
来年もその講義が開講される保証はありませんし、
自分が必要だと思って履修した講義よりTAを優先しろと言われても、
正直、納得できる話ではありません。
要するに、
やってもいいし、やらなくてもいい。
それがTAです。
それでも「TAはやるべきだ」と考えている理由
それを踏まえた上で、
私はできる限りTAはやるべきだとと考えています。
理由は院生がお金をもらいながら経験を積める数少ない機会だからです。
大学院生になると、研究の都合でアルバイトの選択肢は一気に狭まります。
実際、深夜のコンビニバイトで生活をつないでいる人もいましたが、
睡眠時間が削られ、かなり辛そうでした。
また、アルバイトに時間を割きすぎた結果、
- 研究室に来なくなる
- 教員からの印象が悪くなる
- 最終的に退学する
というケースも、残念ながら見てきました。
TAは、そうしたリスクを比較的抑えながら、
収入と経験の両方を得られる数少ない選択肢です。
お金に余裕がないなら、院進学は慎重に
少し厳しい話になりますが、
私は「お金に余裕がない人は、無理に大学院へ行くべきではない」と考えています。
大学院に進学したからといって、将来の就職が保証されるわけではありません。
生活費や学費の心配を抱えながら研究を続けるのは、想像以上に負担が大きいものです。
可能であれば、
学部生のうちに就職活動を終え、社会に出るという選択も十分に現実的です。
TAは万能ではありませんし、
やりたくないなら無理にやる必要もありません。
それでも、
研究を続けながら、少しでも安定して収入と経験を得たい
そう考える大学院生にとって、TAは検討する価値のある選択肢だと思っています。

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