3月11日午前7時頃、広島県福山市柳津町(やないづちょう)にある「野村鍍金(のむらめっき)福山工場」に出勤した従業員が、工場内の六価クロム槽の近くで猫の足跡を発見しました。
従業員が防犯カメラを確認したところ、10日の午後9時半頃に工場の外に逃げていく猫が映っていました。
現在も逃走中であり、もし見かけたら触れないように呼びかけているそうです。
- 六価クロムにまみれた猫がなぜ危険なのか?
- 六価クロムにまみれた猫はどんな特徴なのか?
- 六価クロムにまみれた猫を見かけたらどう対処すればいいのか?
今回は、このような疑問に答えつつ、六価クロムにまみれた猫について調べてみました。
六価クロムにまみれた猫とは?
今回の記事の主役である六価クロムにまみれた猫とは、「野村鍍金(のむらめっき)」の工場にある六価クロムのタンクに落ちた猫のことです。
強酸性の六価クロムは黄色や赤褐色をしているので、それを被った猫も体色が黄色や赤褐色になっています。
黄色や赤褐色の猫がいたら要注意ですね。
広島県福山市に位置する「野村鍍金(のむらめっき)」は、金属を綺麗にすることや、特定の特性を付与する加工を専門とする企業です。
金属を綺麗にすることや、特定の特性を付与する加工を行う過程で六価クロムが使われます。
製品の大量生産を行う上で大量の六価クロムをタンクに保管しているわけですが、その六価クロム槽に野良猫が落ちてしまったわけですね。
なぜ事故が起こったのか?
なぜ、このような悲劇が起こってしまったのでしょうか?
担当者によると、金属メッキ槽の上が暖かいから乗ってしまい、そのままずり落ちてしまったのではないかと言われています。
メッキ槽の上には通常厚いシートが被せてあるのですが、端の方に乗ってしまったことで事故が起こったのだと考えられています。
六価クロムにまみれた猫に可哀想だという声も
ネット上では、事故にあった猫について「可哀想」という声がありました。
不慮の事故とはいえ、有害物質をもろにかぶった猫が助かる可能性は極めて低く、多くの人々から同情の声が寄せられていますね。
六価クロムにまみれた猫が危険な理由
結論から述べますと、六価クロムが非常に有害な物質だからです。
六価クロムが皮膚に触れたり、吸入したりすると、炎症や呼吸器系の異常を引き起こす可能性があります。
だから、もし六価クロムにまみれた猫を見かけても、絶対に触らないでください!
さもないと、手をやけどして、大怪我を負うかもしれませんよ。
六価クロムにまみれた猫はどこへ逃げたのか?
六価クロムにまみれた猫は、果たしてどこへ行ってしまったのでしょう?
猫は行動範囲が広いことで知られています。
特に野良猫は、飼い猫の数倍もの広いテリトリーを持つことがあります。
そのため、この猫の居場所を正確に特定することは困難です。
しかし、一般的に野良猫は飼い猫よりも広い範囲を移動します。
具体的には、オスの場合は約500メートル半径、メスの場合は約300メートル半径の範囲をテリトリーとして活動することが一般的です。
従って、この六価クロムにまみれた猫も、広範囲を徘徊している可能性があります。
追記(5月1日)
4月30日8時半頃、工場からおよそ260メートル離れた別の事業所で見つかったそうです。
残念ながら、仏になっていました。
後に、市の担当者がこの猫を調べたところ、六価クロムの陽性反応が出たので、間違いないそうです。
4月30日正午頃に回収され、処分される見込みのこと。
これまでのところ、福山市には健康被害の報告はないそうです。
何がどうあれ、事が終わって良かったですね。
六価クロムにまみれた猫の容態は大丈夫なの?
結論から述べますと、六価クロムにまみれた時点で猫の安全は保証されません。
六価クロムは強酸性で、皮膚や粘膜に炎症を引き起こしたり、六価クロムの蒸気を吸い込むことで、呼吸器に影響を及ぼしたりする可能性があります。
長時間逃げ回っていることを考えると、残念ながら助からない可能性が非常に高いです。
六価クロムにまみれた猫を発見したらどうすべきか?
もし街中で黄色から赤褐色に変色した変わった猫を見かけたら、速やかに警察や地域の動物保護団体に連絡しましょう!
なぜなら、彼らは事件を解決するエキスパートだからです。
警察や地域の動物保護団体は、このような状況に対処するための専門知識と設備を備えています。
なので通報すれば、適切な対応をしてくれるでしょう。
「でも、猫が逃げてしまうかもしれない…」と心配するかもしれませんが、問題ありません。
通報する際には、猫の位置や特徴(例えば、六価クロムで染まっていること、色など)をできるだけ詳細に伝えましょう。
そうすれば、専門家が迅速に対応してくれます。
最後に、この情報をSNSなどで共有するのも一つの手段です。
ただし、パニックを避けるためにも、事実を正確に伝え、冷静な対応を呼びかけるようにしましょう。
間違っても、可哀想だからといって猫に触れてはいけません!
まとめ
今回は、広島県福山市柳津町(やないづちょう)にある「野村鍍金(のむらめっき)福山工場」で脱走した猫について調べてみました。
六価クロムは人体に有害な影響を与えます。
なので、見かけても決して触れてはいけません!
見かけたら触らず、専門家に連絡することを必ず意識してくださいね!
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